文化財巡視に同行させていただいての報告(3)
R4.6.27 大橋 和義
⑤ 釜段 サイカチの木(天然記念物)
皀萊経塚(史跡)
「現地の案内板より」
この一帯は古来より低湿地の原野であった。江戸時代に入り、特に小輪中の築堤ともに有尾、津屋、根古地、徳田、志津、大場、釜段、駒野の各新田が開発された。しかし、これら新田や上流地域からの悪水流入により下池(約200町歩県下最大の池)の排水工事は困難を極めた。
宝暦元年(1673)尾張藩士藤田大学の三男森半人(半斎ともいう)は、下池の開発を願って莫大な私財を投入し、築堤などに着手した。豪雨時の津屋川などの氾濫による悪水流入に悩まされ、池の南東のこの地の堤に「大乗妙典」(法華経)を奉納するとともに皀萊5本、桜2本、柳1本、松1本の苗木を植え、工事の成功を祈願したと言われる。
現在、石塔(「奉納大乗妙法典」の刻字)と、この皀萊の木が2本遺る。ー以下略ー
平成十年八月 養老町教育委員会
釜段区さいかち保存会
サイカチの木(雄花)
サイカチの木(雌花)
先日見ていたテレビの時代劇で、サイカチの豆の実を石鹸にしていました。